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関節リウマチ治療薬の感染症リスク、トファシチニブ vs. TNF阻害薬

2022年8月25日  専門誌ピックアップ

心血管危険因子がある50歳以上の関節リウマチ患者を対象に、トファシチニブと腫瘍壊死因子阻害薬(TNFi)投与による感染症リスクを無作為化比較試験で比較(ORAL Surveillance試験)。トファシチニブは5mgまたは10mgを1日2回投与した。 その結果、あらゆる感染症、重篤な感染症事象(SIE)、非重篤感染症(NSI)の100人年当たり発症率およびハザード比は、トファシチニブ群の方がTNFi群より高く、TNFi群に対するSIEのハザード比は5mg群が1.17(95%CI 0.92-1.50)、10mg群が1.48(同1.17-1.87)だった。トファシチニブ10mg群のあらゆる感染症およびSIEの発症率およびハザード比の増加は65歳以上群の方が50-65歳未満群より顕著だった。最も予測能の高いSIEの危険因子は加齢、試験開始前のオピオイド使用、慢性肺疾患既往歴、時間依存的な経口コルチコステロイド使用、NSIでは女性、慢性肺疾患/感染症既往歴、過去喫煙、時間依存的な28関節の疾患活動性スコア、C反応性蛋白だった。...