コロナ低酸素症患者に高用量ステロイドの利益なし

新型コロナウイルス感染症（COVID-19）により低酸素状態だが呼吸補助を要しない入院患者1272例（糖尿病患者19％、男性60％）に対する高用量コルチコステロイドの効果を、非盲検比較対照プラットフォーム無作為化試験で検討した（RECOVERY試験）。通常ケア＋高用量コルチコステロイド（デキサメタゾン20mgを5日間、その後デキサメタゾン10mgを5日間または退院まで）または標準治療（デキサメタゾン6mgを10日間または退院まで）に均等に割り付け、28日死亡率を評価した。 その結果、高用量コルチコステロイド群659例のうち123例（19％）、通常ケア群613例のうち75例（12％）が28日以内に死亡した（率比1.59、95％CI 1.20-2.10、P＝0.0012）。COVID-19以外の感染症による肺炎の超過報告もあり（10％ vs. 6％、絶対差3.7％、95％CI 0.7-6.6）、インスリン増量を要する高血糖が増加した（22％ vs. 14％、同7.4％、3.2-11.5）。...