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コロナ重症患者へのACE阻害薬やARBは臨床転帰を改善しない

2023年4月24日  Journal of the American Medical Association

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)入院患者に対するアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬およびアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)が臓器補助不要日数に与える効果をアダプティブプラットフォーム無作為化臨床試験で検討した。 7カ国69施設において、重症入院患者721例と非重症入院患者58例をACE阻害薬、ARB、ARB+DMX-200(ケモカイン受容体2阻害剤)併用、対照群(投与なし)に無作為化により割り付け、非盲検で最長10日間投与した。 本試験は、安全性への懸念から、2022年2月25日に登録を中止した。 主要転帰データが得られた重症患者679例(中央値56歳、女性35.2%)の臓器補助不要日数中央値は、ACE阻害薬群が10日、ARB群が8日、対照群が12日で、対照群と比較した改善の補正オッズ比中央値は、ACE阻害薬群が0.77(95%ベイズ信用区間0.58-1.06)、ARB群が0.76(同0.56-1.05)だった。ACE阻害薬およびARBによって臓器補助不要日数が対照群よりも短縮される事後確率はそれぞれ94.9%と95.4%だった。重症患者の院内生存率はACE阻害薬...