体軸性脊椎関節炎患者の腸炎、血中IL-17A値上昇と関連

X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎（nr-axSpA）患者の粘膜自然免疫様T細胞が、腸関節相関における異常なIL-23/IL-17 応答に関与しているかどうかを検討。nr-axSpA患者で顕微鏡による確認が可能な腸の炎症を有する11例、腸の炎症のない14例、および健常対照者15例を分析対象とした。 その結果、nr-axSpA患者の腸の炎症は、回腸上皮内のγδ-hiT細胞の増加を伴っていた。γδ-hi T細胞は健常対照例との比較で、末梢血単核細胞（PBMC）でも増加しており、ASDAS（強直性脊椎炎疾患活動性スコア）と強く関連していた。MAIT（mucosal associated invariant T）細胞およびiNKT（invariant natural killer T）細胞の量に変化は見られなかった。腸の炎症の存在は、血清中のIL-17A値の上昇と関連していた。TNF阻害薬による治療を受けた患者では、血液中のγδ-hi細胞の割合とRORγt発現が完全に回復していた。...