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術後せん妄に非定型抗精神病薬、定型と安全性同等

2023年10月10日  Annals of Internal Medicine

65歳以上で精神病がない大手術後の患者1万7115例(平均年齢79.6歳、女性60.5%)を対象に、術後せん妄に対する非定型抗精神病薬(オランザピン、クエチアピン、リスペリドン)の安全性を後ろ向き全国コホート研究で検討。院内死亡、不整脈イベント、肺炎、脳卒中または一過性脳虚血発作(TIA)のリスクを、定型抗精神病薬ハロペリドールと比較した。 その結果、院内死亡率は3.1%だった。処方率はクエチアピンがもっとも高かった(53.0%)。院内死亡リスクに、ハロペリドール群(3.7%、参照群)、オランザピン群(2.8%、リスク比0.74、95%CI 0.42-1.27)、クエチアピン群(2.6%、同0.70、0.47-1.04)、リスペリドン群(3.3%、同0.90、0.53-1.41)の間で統計学的有意差は認められなかった。非致死性臨床的イベントのリスクは不整脈が2.0-2.6%、肺炎が4.2-4.6%、脳卒中またはTIAが0.6-1.2%の範囲で、投与群間に統計学的有意差は認められなかった。...