高悪性度前立腺がんに関連する生殖細胞系列変異

高悪性度の進行前立腺がん（PCa）に関連する遺伝子を特定するため、18の国際共同研究から欧州系の高悪性度PCa男性9185例と非高悪性度前立腺がん男性8361例を組み入れ、2段階のエクソーム解析によるケースオンリー遺伝子関連解析を実施した。主要評価項目として、高悪性度PCaおよび転移PCaをそれぞれ非高悪性度前立腺がんと比較した。 その結果、高悪性度前立腺がんと既知のPCaリスク遺伝子BRCA2およびATM（P≦1.9×10-6）、NBN（P＝1.7×10-4）との関連が確認された。本研究で、MSH2、XRCC2、MRE11Aのまれな病的変異との関連の証拠が発見された（P＜0.05）。別の5つの遺伝子（TP53、RAD51D、BARD1、GEN1、SLX4）は、リスク上昇を示したが（オッズ比≧2）、高悪性度PCaと非高悪性度前立腺がんの保因者頻度間の差が統計学的に有意ではなかった。...