認知改善目的の太極拳で高齢者の認知改善

軽度認知障害（MCI）または認知機能の不安がある地域居住の高齢者304例［臨床的認知症評価（CDR）全般的スコア0.5以下］を対象に、認知機能改善を目的とした太極拳プログラムの臨床的有効性を無作為化優越性試験で検討。標準的太極拳およびストレッチ運動と比較した。全員が24週間にわたり週2回1時間、ライブ動画配信を通じて自宅で運動を実施した。共主要評価項目は、24週時点のモントリオール認知評価（MoCA）全般的スコアおよび二重課題歩行コスト（単一課題時と比較した歩行速度の差とする）の変化量とした。 その結果、認知機能改善太極拳群の方が標準的太極拳群およびストレッチ群に比べ主要評価項目の改善度が高く、認知機能改善太極拳群とのMoCAスコア改善度の平均差は標準的太極拳群1.5点（98.75％CI 0.7-2.2）、ストレッチ群2.8点（同2.1-3.6）、二重課題歩行速度改善度では9.9％（同2.8-16.6）、22％（同13-31）だった。この介入効果は48週時点でも持続していた。...