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原発皮膚メラノーマの初期潰瘍は重要な予後因子か

2023年11月18日  専門誌ピックアップ

切除後の原発性皮膚メラノーマ患者340例(年齢中央値69歳、男性68%)を対象に、潰瘍の定義を完全には満たしていない初期潰瘍の予後的意義を症例対照研究で検討。Melanoma Institute Australiaの研究データベースから病理切片のある患者を組み入れ、症例(初期潰瘍)および対照(潰瘍ありまたは潰瘍なし)を特定した。臨床病理学的因子と臨床転帰、全生存(OS)、メラノーマ特異的生存(MSS)、無再発生存(RFS)を評価した。 その結果、Breslow尺度による腫瘍の厚さ中央値は、初期潰瘍群が2.8mm、潰瘍なし群が1.0mm、潰瘍あり群が5.3mmで、症例群と対照群に有意差が認められた。核分裂像数(tumor mitotic rate)中央値は、初期潰瘍群が5.0/mm2、潰瘍なし群が1/mm2、潰瘍あり群が9/mm2だった。潰瘍なし群では、初期潰瘍群よりもOS(ハザード比0.49、95%CI 0.27-0.88、P=0.02)およびRFS(同0.37、0.22-0.64、P<0.001)が有意に良かった。潰瘍あり群では、初期潰瘍群よりもRFSが有意に悪かった(同1.67、1...