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自家造血細胞移植MM患者のCHIPはCVDリスクと有意に関連

2023年11月25日  専門誌ピックアップ

自家造血細胞移植(HCT)を行った多発性骨髄腫(MM)患者1036例(男性56%、年齢中央値60.0歳)を対象に、未確定の潜在能を持つクローン性造血(CHIP)と心血管疾患(CVD)との関連を後ろ向きコホート研究で検討。変異アレル頻度2%以上を、CHIPを有する患者とした。主要評価項目は、HCT後の新規CVD(心不全、冠動脈疾患、または脳卒中)の5年累積発生率と発症リスクとした。 その結果、201例(19.4%)に1つ以上、35例(3.4%)に2つ以上のCHIP変異があった。CVDの5年累積発生率は、CHIPがある患者の方が、ない患者よりも有意に高かった(21.1% vs. 8.4%、P<0.001)。変異が2つ以上では25.6%だった。多変量モデルでは、CHIPとCVDのリスク上昇(ハザード比2.72、95%CI 1.70-4.39)および各項目(心不全:同4.02、2.32-6.98、冠動脈疾患:2.22、1.06-4.63、脳卒中:3.02、1.07-8.52)のリスク上昇との間に関連が認められた。CHIPと高血圧症または脂質異常症がある患者では、CVDリスクがそれぞれ約7倍およ...