コロナ抗ウイルス薬投与後のウイルス再増殖20.8％

米国マサチューセッツ州で、新型コロナウイルス（SARS-CoV-2）のニルマトレルビル・リトナビル（N-R）療法でのウイルス再増殖（VR）の頻度をコホート観察研究で検討。急性新型コロナウイルス感染症（COVID-19）に罹患した成人外来患者のうち、N-Rを投与した群（72例）と投与しなかった群（55例）を比較した。主要評価項目は、SARS-CoV-2培養検査で評価したVRとした。 その結果、VRはN-R投与群の20.8％、非投与群の1.8％に発現した（絶対差19.0％ポイント、95％CI 9.0-29.0％ポイント、P＝0.001）。症状発現から2日以内に治療を開始した患者（26.3％）の方が、症状発現から2日経過後に開始した患者（0％）よりもVRが高頻度だった（P＝0.030）。N-R投与群でVRが発現した患者は、発現しなかった患者よりも複製可能ウイルスの排出期間が長かった（中央値：14日 vs. 3日）。VRが発現した16例中8例（50％、CI 25-75％）は症状再燃も認めたが、2例は完全に無症状だった。...