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多飲症のAVP欠損診断に高張食塩水刺激コペプチンが高精度

2023年12月7日  New England Journal of Medicine

アルギニンバソプレシン(AVP)欠損症と原発性多飲症の鑑別に用いる高張食塩水刺激コペプチンとアルギニン刺激コペプチンの診断精度を国際共同非劣性試験で比較した。多飲症で低張多尿の成人患者またはAVP欠損診断確定の成人患者158例を対象に、ある日の診断評価は高張食塩水刺激で行い、別の日の診断評価はアルギニン刺激で行うように割り付けた。 その結果、AVP欠損症と診断されたのは69例(44%)、原発性多飲症と診断されたのは89例(56%)だった。診断精度は、アルギニン刺激コペプチンが74.4%(95%CI 67.0-80.6)、高張食塩水刺激コペプチンが95.6%(同91.1-97.8)だった(推定差-21.2%ポイント、95%CI -28.7--14.3)。有害事象は両検査とも概して軽度だった。患者の72%は高張食塩水よりもアルギニンによる検査を好んだ。アルギニン刺激コペプチン値が3.0pmol/L以下の場合はAVP欠乏症の診断特異度が90.9%(95%CI 81.7-95.7)、5.2pmol/L超の場合は原発性多飲症の診断特異度が91.4%(同83.7-95.6)だった。...