PPIはH2RAより口腔内細菌の腸内移行と増殖促進に影響大

健康な被験者49例を対象に、プロトンポンプ阻害薬（PPI）とヒスタミン2受容体拮抗薬（H2RA）の腸内細菌叢への影響を無作為化試験で比較。被験者にPPIまたはH2RAを7日間連日投与し、唾液と便の細菌叢の変化を投与前後で分析した。 その結果、両剤とも腸内細菌叢を崩壊させたが、その作用はPPIの方が顕著だった。PPIは口腔内細菌の腸内移行と増殖を有意に促進し、病原性を有するFusobacterium nucleatumやStreptococcus anginosusなど特定の口腔内細菌種の腸内検出数と総占有率を有意に増加させた。腸内細菌に基づく機械学習分類器はPPI使用者と非使用者を正確に弁別でき、受信者動作特性曲線下面積（AUROC）が0.924を示した。H2RA使用者と非使用者のAUROCは0.509だった。...