糖尿病妊婦へのメトホルミン追加で新生児の有害転帰を改善するか

米国の17施設で、既存の2型糖尿病または妊娠初期に診断された糖尿病を有する18-45歳の妊娠中の成人794例（平均32.9歳、黒人29％、ヒスパニック系52％）を対象に、インスリン治療へのメトホルミンの追加が新生児の転帰を改善するかどうかを無作為化比較試験で検討（MOMPOD試験）。登録時（11週-23週未満）から出産時まで、インスリンに加えてメトホルミン1000mg（メトホルミン群、397例）またはプラセボ（プラセボ群、397例）を1日2回経口投与した。主要評価項目は、出生時死亡、早産、在胎不当過大または在胎不当過小、光線療法を必要とする高ビリルビン血症などの新生児合併症の複合とした。 その結果、主要評価項目の事象はメトホルミン群の71％、プラセボ群の74％に生じた（調整後オッズ比0.86、95％CI 0.63-1.19）。メトホルミンに曝露された新生児の方が、プラセボ群より在胎不当過大のオッズが低かった（同0.63、0.46-0.86）。本試験は、登録率75％時点で無益性のため中止された。...