切除断端1mm以下の大唾液がん、安全に経過観察可能

米国頭頸部学会が、断端近接および断端陽性の低悪性度および中悪性度の唾液腺がんの腫瘍学的転帰を後ろ向きコホート研究で検討。断端をR0（陰性）、R1（顕微鏡的陽性）、R2（肉眼的陽性）に分類し、R0をさらに明瞭（＞1mm）と近接（≦1mm）に分類した。主な転帰は局所再発の危険因子とした。 全865例（手術時の年齢中央値56歳、女性64％）のうち、93％が耳下腺がん、7％が顎下腺がんで、86％が低悪性度、14％が中悪性だった。手術断端の内訳は、R0が673例（78％）、R1が168例（19％）、R2が24例（3％）だった。R0で断端距離を測定した499例中395例（79％）が断端近接だった。305例（35％）が術後放射線療法を受けた。全865例中35例（4％）に局所再発が認められ、追跡期間中央値は35.3カ月だった。再発の唯一の危険因子が断端近接だった患者の局所再発率は、術後放射線療法群（0％）と経過観察群（2％）で同程度だった。断端明瞭の患者（104例）に再発は見られなかった。R1またはR2の患者の局所再発率は、放射線両方群（2％）の方が経過観察群（20％）よりも良好だった（ハザード比0....