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料理用バイオマス燃料使用中止で乳児発育阻害を軽減せず

2024年1月31日  New England Journal of Medicine

妊婦と出生児を対象に、料理用のバイオマス燃料を液化石油ガス(LPG)に替えることによる児の発育阻害リスク軽減効果を無作為化試験で検討。妊娠9-20週未満の女性3200例を、料理用レンジLPG使用群(介入群)またはバイオマス燃料継続群(対照群)に割り付けた。児は12カ月時点で身長を計測し、1歳になるまで微小粒子状物質(空気動力学径2.5μm以下の粒子)の個人曝露量をモニタリングした。主要評価項目の1つは発育阻害とし、年齢別身長のzスコアが成長基準値の中央値より-2標準偏差超の場合と定義した。 介入遵守率は高かった。介入群では、対照群よりも出生前および出生後の微小粒子状物質に対する24時間個人曝露量が減少した(出生前:平均35.0μg/m3 vs. 103.3μg/m3、出生後:平均37.9μg/m3 vs. 109.2μg/m3)。12カ月時点の出生児発育阻害発生率は、介入群が27.4%、対照群が25.2%だった。(相対リスク1.10、98.75%CI 0.94-1.29、P=0.12)。...