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過去30年のピロリ菌感染率、成人は低下/青少年は低下せず

2024年1月30日  専門誌ピックアップ

世界の成人および小児/青年を対象に、ヘリコバクター・ピロリ(H.ピロリ)感染の長期的傾向(1980-2022年)と胃がん発生との関連を系統的レビューおよびメタ解析で検討。111カ国の文献1748件を組み入れた。胃がん発生率は、世界疾病負荷研究(GBD)とCancer Incidence in Five Continents(CI5)に基づいた。 その結果、世界のH.ピロリ粗感染率は、成人で1990年以前の52.6%(95%CI 49.6-55.6)から、2015-2022年には43.9%(同42.3-45.5)まで低下したが、小児/青年では2015-2022年も依然として35.1%(同30.5-40.1)と高かった。感染率は過去30年間、成人で15.9%(同-20.5--11.3)低下しているが、小児/青年では低下していなかった。西太平洋、東南アジア、アフリカ地域では、成人で感染率が有意に低下したが、小児/青年ではいずれのWHO地域でも有意な低下は認められなかった。胃がん発生率は世界的に、およびH.ピロリ感染率が低下しているさまざまな国で低下していた。...