1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. 妊娠高血圧症候群の治療標的をメンデルランダム化で探索

妊娠高血圧症候群の治療標的をメンデルランダム化で探索

2024年1月30日  専門誌ピックアップ

心血管疾患に関連する血中タンパク質と、妊娠高血圧と妊娠高血圧腎症を含む妊娠高血圧症候群(HDP)との関連を、2標本メンデルランダム化(MR)で検討。心血管疾患関連タンパク質の遺伝子関連データ2万1758例をSCALLOPコンソーシアムから取得し、HDPの遺伝子関連データを欧州系全ゲノム関連解析のメタ解析(妊娠高血圧:症例8636例、対照38万4602例、妊娠高血圧腎症:症例1万6032例、対照59万871例)から取得した。 その結果、心血管疾患に関与する90種の候補タンパク質のうち75種が1つ以上の有効なcis-タンパク質量的形質遺伝子座(cis-pQTL)を有し、そのうち10種が有意にHDPと関連していた。感度分析で、妊娠高血圧に対して4種(CD40、ECP、ガレクチン3、NT-proBNP)、妊娠高血圧腎症に対して2種(シスタチンB、HSP27)がロバスト性を示した。MRの結果と整合して、妊娠第一期のNT-proBNP低値(非HDPとの比較で0.76-0.88倍の差)やHSP27高値(同2.40倍)などのHDPリスク上昇との関連が観測データで示された。...