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血清フェリチン値はMASLD長期転帰の予測因子

2024年2月5日  専門誌ピックアップ

代謝異常関連脂肪性肝疾患(MASLD)患者1342例を対象に、ベースラインの血清フェリチン値と長期転帰の関連を生存モデルを用いて検討。5分割交差検証を行った。HarrellのC-indexで長期転帰の予測能を評価し、共変量としてフェリチンを含めることで改善するかどうかを検討した。 その結果、肝関連イベントが7.7%、肝細胞がんが1.9%、心血管イベントが10.9%、肝外がんが8.3%、全死因死亡が5.8%に発生した。高フェリチン血症によって肝関連イベントリスクが50%、全死因死亡リスクが27%上昇した。ベースラインのフェリチン閾値が段階的に上昇すると、C-indexが統計学的に上昇した。肝関連イベント発生リスクは閾値215.5μg/L(ハザード比中央値1.71、C-index 0.71)、全死亡リスクは閾値272μg/L(ハザード比中央値1.49、C-index 0.70)から上昇した。長期的リスク評価に対し、血清フェリチン閾値(215.5μg/Lおよび272μg/L)を予測モデルに含めることで、Fibrosis-4(FIB-4)とNAFLD線維化スコア(NFS)の性能は向上した。...