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高齢者の嗅覚低下は身体機能低下と関連

2024年2月15日  専門誌ピックアップ

高齢者2500例(平均年齢75.6歳、女性51.7%)を対象に、嗅覚低下と身体機能低下の関連をコホート研究で検討(Health ABC研究)。3-6年、8年、10年時点の20m歩行テスト(通常および速歩)、4年、6年、8年、10年時点の400m歩行テスト(速歩)を用いて身体機能を評価した。嗅覚は、Brief Smell Identification Test(B-SIT)スコア11-12が良好、9-10が中程度、7-8が嗅覚低下、0-6が嗅覚脱失と定義した。 その結果、通常速度20m歩行テストでのベースライン歩行速度は、嗅覚良好者に比べて嗅覚低下者で0.027m/秒(95%CI 0-0.053)、嗅覚脱失者で0.034m/秒(同0.005-0.062)遅かった。長期的には、嗅覚低下者の方が年間0.004m/秒(同0.002-0.007)、嗅覚脱失者では0.01m/秒(同0.007-0.013)、低下速度が速かった。20mおよび400m速歩でも同様だった。さらに嗅覚脱失者では、嗅覚良好者に比べて400m歩行テストができない確率が、8年時点で2.02倍(同1.17-3.48)、10年時点で...