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乳がん検診で検出の異型は前駆症状ではなくリスク因子か

2024年3月5日  British Medical Journal

英国で乳房スクリーニングプログラムによる異型診断を受けた女性を対象に、その後の乳がん発生との関連性をSloane異型前向きコホート観察解析で評価した。2003年4月1日から2018年6月30日に上皮異型と診断された女性3238例を解析対象とした。 その結果、デジタルマンモグラフィ導入後、2010年(119例)から2015年(502例)では異型の検出が4倍増加した。異型診断後の1万9088人年の追跡期間中(2018年12月まで)に141例が乳がんを発症した。異型診断後の女性1000例当たりのがん累積発生率は、1年後0.95(95%CI 0.28-2.69)、3年後14.2(同10.3-19.1)、6年後45.0(同36.3-55.1)だった。2013-2018年の女性1000例当たりの浸潤がんは6.0例(同3.1-10.9)に対し、2003-2007年は24.3例(同13.7-40.1)、2008-2012年は24.6例(同14.9-38.3)で、異型の診断が最近であるほど、その後3年以内にがんが発見される割合が低く、マンモグラフィや生検技術の変化による過剰診断の可能性が考えられた。...