サルベージ手術後の前庭神経鞘腫、半数に顔面不全麻痺

前庭神経鞘腫に対する初回定位放射線手術（SRS）または分割定位放射線治療（FSRT）が奏効せず、マイクロサージェリーによるサルベージ切除を受けた米国およびノルウェーの患者126例（53-70歳）の臨床転帰をコホート研究で検討。主要評価項目は全摘未満または長期顔面不全麻痺の複合とした。 その結果、サルベージ手術後に脳脊髄液漏（12％）、水頭症（6％）、症候性脳卒中（6％）、髄膜炎（2％）が見られた。小脳橋角部腫瘍径が1mm大きくなるごとに、全摘未満（63％）またはHouse-Brackmann法で評価したグレードI超の長期顔面不全麻痺（47％）発生の可能性が13％増加した（オッズ比1.13、95％CI 1.04-1.23）。サルベージ手術後の腫瘍無増大生存率は1年時97％（95％CI 94-100％）、3年時93％（同87-99％）、5年時91％（同84-98％）だった。...