高リスクpMMR直腸がんに免疫療法を併用したTNTは安全かつ有効か

ミスマッチ修復機能が保たれている（pMMR）高リスク直腸がん患者25例（男性76％、年齢中央値58歳）を対象に、導入免疫化学療法（オキサリプラチン＋カペシタビン＋camrelizumab）＋長期化学放射線治療（カペシタビン）を行うtotal neoadjuvant therapy（TNT）の安全性および有効性を第II相単群試験で検討。主要評価項目は、病理学的完全奏効（pCR）率とした。 その結果、22例（88％）がTNTを完遂した。pCR率は33.3％（7/21例）だった。臨床的完全奏効（cCR）率は48％だった。4例（16％）がwatch and wait療法を選択した。21例でR0切除を達成し、病理学的著効（MPR）率は38.1％（8/21例）だった。最も多かった有害事象は悪心（80％、20/25例）で、25例中9例（36％）でグレード3の毒性が認められた。免疫化学療法後の腫瘍縮小達成率は50％以上もしくはcCRの患者は、LRP1B変異を有する方が高かった。LRP1B変異は、腫瘍変異負荷および腫瘍ネオアンチゲン負荷が高いことと関連があった。...