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マイクロプラスチックは心血管リスク上昇と関連

2024年4月3日  New England Journal of Medicine

頸動脈内膜剥離術施行患者304例を対象に、頸動脈プラーク内のマイクロプラスチックおよびナノプラスチック粒子(MNP)について前向き多施設共同観察研究で検討。無症候性の頸動脈疾患を有する患者を組み入れ、摘出したプラークからMNPの有無を確認した。主要評価項目は心筋梗塞、脳卒中、全死因死亡の複合とした。 その結果、150例(58.4%)の頸動脈プラークからポリエチレンが検出された(プラーク1mg当たり平均21.7±24.5μg)。31例(12.1%)からはポリ塩化ビニルが検出された(同5.2±2.4μg)。電子顕微鏡では、プラーク内のマクロファージに辺縁がギザギザの異物が視認でき、マクロファージ外にも散在していた。X線分析で、これらの粒子の一部に塩素が含まれることが示された。アテローム内にMNPが検出された患者は、検出されなかった患者よりも、主要評価項目に規定したイベントの発生リスクが高かった(ハザード比4.53、95%CI 2.00-10.27、P<0.001)。...