機械換気中の酸素飽和度目標値、個別化で死亡率改善か

機械的換気施行中の成人患者を対象に、末梢血酸素飽和度（Spo2）の目標値を個別化する効果を無作為化試験2件を用いて検討。Pragmatic Investigation of Optimal Oxygen Targets（PILOT）試験では、個々の患者でSpo2目標値を低めまたは高めに設定した場合の死亡に対する治療効果を予測する機械学習モデルを構築し、Intensive Care Unit Randomized Trial Comparing Two Approaches to Oxygen Therapy（ICU-ROX）試験で外部検証した。集中治療室（ICU）で侵襲的機械換気施行中の重篤患者（各試験1682例および965例）を組み入れた。主要評価項目は28日死亡率だった。 その結果、ICU-ROX試験検証コホートでの28日死亡率に対する予測治療効果は、絶対的減少率27.2％（目標低値）から34.4％（目標高値）の範囲だった。それぞれ予測された群に無作為化された場合、死亡率は低下した（効果改善の尤度比検定P＝0.02）。各患者で最良と予測されたSpo2目標値を用いることで、全死亡率の...