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化学療法未実施の早期TNBCでもTIL高値ほど生存率良好

2024年5月1日  Journal of the American Medical Association

北米、欧州、アジアの13施設で、局所治療のみで術前または術後化学療法を受けていない早期トリプルネガティブ乳がん(TNBC)患者を対象に、乳がん組織での腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の存在量と生存との関連を後ろ向き統合解析で検討。主要評価項目は無浸潤疾患生存率(iDFS)、副次評価項目は無再発生存率(RFS)、無遠隔再発生存率(DRFS)、全生存率(OS)とした。 その結果、TNBC患者1966例(中央値56歳、病期I期55%)を解析対象とし、TILの中央値は15%だった。病期I期TNBCの5年DRFSは、TIL値50%以上群で94%、TIL値30%未満群で78%、5年OSはそれぞれ95%と82%だった。追跡期間中央値18年で、年齢、腫瘍径、リンパ節転移状況、組織学的グレード、放射線療法実施状況による調整後に、TIL値が10%増加するごとに、独立してiDFS(ハザード比0.92、0.89-0.94)、RFS(同0.90、0.87-0.92)、DRFS(同0.87、0.84-0.90)、OS(同0.88、0.85-0.91)が改善した(尤度比検定P<10e-6)。...