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股関節の診かた――股関節の異常

2023年12月25日  南山堂

第5章 股関節の診かた 股関節は比較的診断をつけやすい部位で、診断に困ることは少ない一方、治療に困ることの多い関節です。手術成績は、術者または手術指導者の熟練度に依存するので、十分な経験のない医師が手術を行う際は、熟練した指導者のもとで行うことが大切です。 愁訴からの診断 1 新生児・乳児健診で股関節の異常を疑われた 思い浮かべるべき疾患 健常児、先天性股関節脱臼(発育性股関節形成不全)、片側肥大症、 片側萎縮症、さまざまな先天奇形(大腿骨近位形成不全症など) 実際に指摘される異常は、開排制限、脚長差、大腿皮溝の非対称などです(図5-1)。 図5-1 開排制限と大腿皮溝の非対称(生後9ヵ月、左先天性股関節脱臼)...