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脊椎・脊髄の検査・撮像法

2024年4月17日  メジカルビュー社

脊椎・脊髄領域の診療において、画像診断は重要な役割を果たしており、単純X線写真はその基本となる手法である。下に単純X線写真、CT、MRI、アンギオグラフィの検査・撮像法を整理する。 単純X線写真1) 正面像と側面像が基本で、いずれも椎体と椎間腔の評価やアライメントの確認に用いられる。加えて、正面像では横突起、側面像では椎体前方の軟部組織や棘突起の評価が可能となる。 頚椎 頚椎外傷による歯突起骨折や関節リウマチによる環軸関節破壊、小児で好発する環軸椎回旋位固定を評価する場合には、開口位正面像を追加する。加えて、椎間孔狭窄症が疑われる場合には両側斜位像を、環軸関節亜脱臼や椎体すべりなどの脊椎不安定性を評価する場合には、前屈/後屈側面像を追加する。 胸椎 上位胸椎側面撮影(swimmer法)は、C7/Th1接合部を視覚化するための側面像で、検出器に近い側の腕を上げ、頭の上に置き安定させた状態で撮影する。 腰椎 正面像と側面像の2方向撮影が基本である。呼気の息止め撮影を行う。脊椎不安定性を評価する場合には前屈/後屈側面像を追加する。また、腰仙椎移行部の詳細評価目的に拡大撮影を加えることもある...