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留年増加考慮して研修医枠設定へ、厚労省

レポート 2014年11月6日 (木)  池田宏之(m3.com編集部)

医道審議会医師分科会医師臨床研修部会(部会長:桐野高明・国立病院機構理事長)が11月5日に開かれ、2016年度の研修医の募集定員について議論した。医学部入学定員から算出している現行の研修医の募集定員について、留年者の増加などを指摘する声があり、医学部5年生の人数から計算する方針となった。研修希望者数に対する募集定員は、現在の約1.2倍から1.18倍に減らすことを目指し、今年度から始まり、地域で活用できなかった事例のあった「都道府県調整枠」は残すこととなった(『「大学で研修」低下の一途、2014年度マッチング最終結果』を参照)。 2015年4月研修開始の2014年度マッチングでは、研修希望者数に対する研修募集枠を、医学部入学定員を基に、1.2倍になるように設定。定員増を踏まえて、都道府県が各病院に配分できる「都道府県調整枠」を振り分けた。 結果として2つの問題が発生した。1つ目は、研修希望者数を9634人と見込んでいたが、実際は9206人となった点。和歌山県立医科大学理事長の岡村吉隆氏は、全国医学部長・病院長会議の調査結果を踏まえて「定員増で各大学での学生において質の低下が顕著。休学や退...