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ゲノム医学成功のカギは「All Japan」と「日常診療」

レポート 2010年7月20日 (火)  橋本佳子(m3.com編集部)

国立がん研究センターは7月16日、国家戦略としてのがん研究シンポジウムの第1弾「大規模ゲノム医学研究の方向性」を開催した。 同センター理事長の嘉山孝正氏は、シンポジウムの企画趣旨を「6つのナショナルセンターはこの4月から独立行政法人化されたが、従来のナショナルセンターは、『one of hospitals』だった。個々の力を伸ばして国家戦略に取り組むことが、独立行政法人化したセンターの大きな役割。従来は『学閥、人閥』があったが、これでは症例の集まり方にしても、日本は欧米に勝てない。日本でがんに関する研究をオールジャパンで進めていくにはどうすればいいかを議論してほしい」と説明。 シンポジウムは、5人のシンポジストによる講演とディスカッションという形で展開。日本の先駆的な分子疫学コホートである「ながはま0次予防コホート」と「山形コホート」が紹介され、従来のコホート研究に遺伝子解析を組み合わせた分子疫学の重要性が改めてクローズアップされるとともに、分子疫学の実践には、多数の症例、質の高い臨床・遺伝子情報、膨大なデータを処理する統計解析手法が不可欠であり、まさに「オールジャパン」で取り組む必要...