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「歯科治療難民」の根絶目指す、国立がん研究センター

レポート 2010年8月31日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

国立がん研究センターは8月31日、記者会見を開き、日本歯科医師会と口腔ケアを中心とした地域医療連携に取り組むことを明らかにした。同日、日本歯科医師会と「がん患者歯科医療連携合意書」を調印した。 第一段階として、がん研究センターが1都4県(千葉、埼玉、神奈川、山梨)の歯科医療機関と連携して、同センターで手術する患者に対し、口腔ケアを実施する体制構築を目指す。それに先立ち、今年9月から12月にかけて、がん研究センターと日本歯科医師会が協同で、計5会場で1都4県の歯科医療機関を対象に、「がん患者歯科医療連携講習会」を開催する。 1都4県での第1回講習会終了後、2011年初めから連携を開始する。対象とするのは全身麻酔で手術を受ける予定の患者(年間全身麻酔患者数は約4000人で、うち9割が関東圏の患者)。(1)入院予約の段階で手続きし、手術前に、1都4県の連携歯科医療機関で口腔ケアを受けてもらう、(2)がん研究センターでの入院中の口腔ケアに関する情報提供を連携歯科医療機関が行う、(3)退院後も口腔ケアが必要な場合は、連携歯科医療機関が担当する――といった流れを想定している。 これらの連携の成果を...