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薬局での「指先採血」で糖尿病チェック、東京都足立区で開始

レポート 2010年10月20日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

矢作直也氏は、「糖尿病検査のハードルを下げることが研究目的」と説明。 街の薬局で、利用者自らが指先から採血、待つこと約6分、その場で小型の検査機器でHbA1c値を測定し、糖尿病か否かをチェックする――。 こんなユニークな取り組みが東京都足立区の9つの薬局で今年10月12日からスタートした。利用者の負担は無料。薬局側も、利用者への説明などの手間はかかるが、小型検査機器や消耗品費(一人当たり約450円)を負担しなくて済む。この“サービス”は、臨床研究の形で実施しているためだ。 研究名は、「未発見糖尿病対策としての指先微量採血法でのHbA1c検査実施の有効性の検証」。その責任者を務める東京大学大学院医学系研究科分子エネルギー代謝学特任准教授の矢作直也氏は、「糖尿病であっても、実際に医療機関を受診している人は少ない。特定健診が2008年度からスタートしたが、初年度の受診率は約38%にとどまり、それ以降もあまり上がっていない。従来の健診とは別の新たな糖尿病患者の拾い上げのルートを見いだすことが研究の目的」と研究の経緯を説明する(ホームページはこちら)。2008年の厚生労働省の「患者調査」によると...