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がん臨床研究の停滞を憂慮、41の患者会有志

レポート 2010年10月21日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

NPO法人パンキャンジャパン(眞島善幸・事務局長)、NPO法人グループ・ネクサス(天野慎介・理事長)、卵巣がん体験者の会スマイリー(片木美穂・代表)ら、計41のがん患者会の有志は10月21日、「がん臨床研究の適切な推進に関する声明文」を公表した。これは10月15日、東京大学医科学研究所附属病院の膵臓がんぺプチドワクチンの臨床試験に関して報道されたことを受けたもの。 声明は、新たな治療法や治療薬の開発における臨床試験の重要性を指摘、その上で、臨床研究には一定のリスクを伴うため、不確かな情報や不十分な検証に基づき評価を行うべきではないとしている。今回の報道で、「当該臨床研究のみならず、他のがん臨床研究の停止という事態が生じている。がん臨床研究の停滞が生じることを強く憂慮する」とし、文末の3点を求めている。 膵臓がんの患者団体であるパンキャンジャパンの眞島氏は、「新聞報道は、『がんペプチドワクチンにより消化管出血による副作用が生じ、それを隠していたという倫理的問題があった』と受け取られかねないものだった」との見方を示した上で、「膵臓がんの患者相談で多いのは、セカンド・オピニオン、セカンドライ...