「医学教育の空洞化を防げ」、全国医学部長病院長会議
レポート
2011年2月17日 (木)
橋本佳子(m3.com編集長)
全国医学部長病院長会議は2月17日、記者会見を開き、従来から主張してきた卒前卒後一貫教育の重要性を指摘、そのためには国家試験や臨床実習などの見直しが必要だとし、これらの点を盛り込んだグランドデザインを今秋に作成することを明らかにした。同会議は2007年9月に「医師養成のためのグランドデザイン」(同会議のホームページPDF:116KB)を作成しており、その改訂に当たる。 会長の黒岩義之・横浜市立大学医学部長は、「国家試験対策のために、医学部5、6年生の臨床実習が短くなってしまうという全国大学の共通課題がある。“6年生の医学教育の空洞化”があり、卒前の臨床実習から卒後の臨床研修へのつながりがうまくいっていない。臨床実習や国家試験の見直しを検討しなければならない」と指摘する。「医学部4年生終了時のCBTとOSCEを准国家試験にし、知識を問う試験はCBTに移行させる。将来的には臨床実習が終了した時点のアドバンスOSCEも国家試験とする。最終的な国家試験は、例えば現在の3日間500問から、2日間250問から300問程度にし、臨床実習を真面目にやっている学生であれば解けるような内容にすることが必要...
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