薬の審査手続の透明化、承認のあり方全体の検証必要
レポート
2011年3月7日 (月)
橋本佳子(m3.com編集長)
行政刷新会議の「規制仕分け」で3月6日、「医薬品および医療機器の審査手続」が取り上げられ、「審査手続の一層の明確化、透明化を図る」と結論付けた(その他の医療分野の仕分け結果は、『「看護師一人開業」、一定の要件下で容認を』、『第3類以外のネット販売の可能性を検討すべき』を参照)。医薬品審査では、重篤な疾病等を対象とする医薬品で画期的なものについては、「優先審査」が行われるが、その選定方法やプロセスが必ずしも明らかではないなどの指摘があった。 さらに、「審査手続だけではなく、医薬品・医療機器の開発、承認のあり方全体を検証する必要がある」との留意事項が付された。ドラッグ・ラグには、「申請ラグ」と「審査ラグ」があるが、厚労省は「審査ラグ」は徐々に短縮しているとしつつも、「申請ラグ」の問題が残っているとしたからだ。日本での治験着手自体が遅れることなどが要因だが、これは医薬品医療機器総合機構(PMDA)だけでは解決できない問題だ。 内閣府側参考人の東京女子医科大学教授の岡野光夫氏からは、細胞シートなど再生医療の承認は、現行の薬事法では対応しにくいこと、さらには新しい分野では開発側と審査側が一体化し...
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