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被災地の患者、8割、9割が薬剤求める患者に

スペシャル企画 2011年3月18日 (金)  星良孝(m3.com編集)

「重要なのは水だ。1日の必要量は150tだが、現時点(3月17日)では10数tしか使えない」。宮城県岩沼市の総合南東北病院理事長特別補佐監で、脳神経外科医の松島忠夫氏が救急対応を含めた震災対応で忙殺される中、m3.com編集部に切迫した被災現場の医療機関の状況を話した。 回復遅れる水道の復旧 総合南東北病院は、仙台空港のほど近く。阿武隈川の河口からも遠くない。3月11日の地震発生時、仙台空港の敷地が浸水したことが報道された。「総合南東北病院は津波が数百mまで迫ったが、幸い津波の被害は免れた。地震発生以降、病院の診療は休まず続けている。問題はライフラインが滞っていることだ。電気は当初、非常電源で対応し、15日までに回復した。ガスは2日目から使えるようになった。問題は水が使えないこと」と松島氏は話す。 地震発生直後から、水の利用が難しい状況が続いている。当初、自衛隊による給水のほか、浄水場の協力により何とか使えた。問題は使える量の水準。通常は入院患者の食事やトイレを中心に、通常時は水が1日当たり150tを使っていた。当初、1日当たりの利用可能量は、数tの水準まで落ちた。徐々に休止の状況は改...