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熊本赤十字病院に見る「自己完結型」救護

スペシャル企画 2011年4月27日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

熊本赤十字病院診療部長の宮田昭氏は、「自己完結型」救護の重要性を説く。 「日赤本部とやり取りしていては時間を空費する。まず要員の決定と器材の選定、準備を行い、第一班10人は3月11日21時に出発、第二班13人は3月12日0時に出発した。出発した時点では、『何はともあれ、北に向かう』ことを考え、目的地は定めていなかった。東名高速道路の厚木インターを過ぎた辺りで、石巻に行くことを決めた。熊本と石巻は実に1600kmの距離で、約40時間かかった」 4月20日に、全国の日赤病院院長が集まり開催された、「日本赤十字社病院長連盟」の臨時総会「3.11 東日本大震災情報交換会」。熊本赤十字病院診療部長の宮田昭氏はこう語り、「『自己完結型』救援のあり方とは?」と題して講演した。総会では被災地の石巻赤十字病院と仙台赤十字病院のほか、支援側の代表として、熊本赤十字病院と名古屋第二赤十字病院が現状を紹介した。 熊本赤十字病院が4月25日までに派遣したのは、延べ148人の医療者(医師39人、看護師39人、コメディカル7人、管理要員63人)に上る。これは、職員数約1200人の1割以上に当たる数だ。現地に運んだ支...