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「院内交番」としての警察OBの役割とは - 慈恵大学渉外室顧問・横内昭光氏に聞く◆Vol.1

インタビュー 2011年9月6日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

東京慈恵会医科大学には、“院内交番”と呼ばれる、24時間体制の渉外室がある。担当するのは、警察OBの4人。患者からのクレームや院内暴力への対応のほか、教職員のプライベート面での相談まで、対応範囲は幅広く、学内の困った時の“駆け込み寺”的な役割を果たしている。2004年に最初に警察OBとして勤務したのが、慈恵大学渉外室顧問で、元警視庁刑事部捜査第一課管理官の横内昭光氏。全国的に警察OBを雇用する動きが広がる中、横内氏に実際の業務内容や最近のクレーム・院内暴力などの傾向やその対応のコツなどをお聞きした(2011年8月15日にインタビュー。計4回の連載)。 横内昭光氏は、「心配事を抱えたドクターが手術すれば、ミスが起きる確率は高くなると考えられ、渉外室は職員のプライベートの相談まで応じている」と説明。 ――慈恵医大に来られたのは、2004年とのことです。それまで慈恵医大に警察OBはいらっしゃらなかったのでしょうか。こちらに来られた経緯をお教えください。 私が来る以前は、警察OBはいなかった。私が慈恵医大に来たきっかけは、院内のクレームと暴力への対応のためです。「青戸事件」(注:前立腺がんで腹...