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30トンの焼却灰から、ルテニウム小線源を回収

レポート 2011年10月5日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

国立がん研究センターは10月5日、記者会見を開き、誤廃棄したルテニウム106放射線源を回収したことを公表した。前日4日に誤廃棄を公表していた(『ルテニウム小線源、感染性廃棄物と共に誤廃棄』を参照)。 焼却施設から持ち帰った高レベル放射線灰(赤いテープを張った四つの容器)。 同センター中央病院放射線診断科長の荒井保明氏は、「患者から除去したルテニウム106を感染性廃棄物と一緒に誤って捨てたことが考えられたが、それを確かめるために焼却施設を調べた」と説明。計12人の同病院の職員が焼却施設に出向き、簡易防護服(タイベックススーツ)とヘルメットなどを装着し、捜索。廃棄物が焼却された灰、約30トンの中から、約2時間30分かけて探し出した。「高熱で焼却されているため、原型をとどめることは期待できなかった。シンチレーション式・ガイガーミューラー式サーベイメーターを用いて、放射能レベルの高い部分を探し、高レベル放射線灰248g、その周辺の4カ所の灰380gをそれぞれ持ち帰った」(荒井氏)。 放射線取扱主任者でがん予防・検診研究センター検診開発研究部室長の寺内隆司氏らが、高レベル放射線灰がルテニウム10...