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「福島医大復興ビジョン」、4月から本格始動 - 菊地臣一・福島県立医科大学学長に聞く◆Vol.2

スペシャル企画 2012年3月13日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――前回の取材の際に、「福島医大復興ビジョン」をお聞きしました(『福島医大復興ビジョン、「悲劇から奇跡へ」 - 福島医大学長・菊地臣一氏に聞く』を参照)。 県民の長期的健康管理調査に加えて、放射線障害に対する最先端診断・治療拠点整備による早期発見・治療、創薬・医療福祉機器等の開発、放射線専門医療人の育成まで、総合的に取り組む拠点の構築を目指しています。大枠の構想はできており、今は詳細を検討している段階で、今年夏までには構想を決定します。この拠点には、国際連携も求められ、IAEA(国際原子力機関)やIRP(国際防災復興協力機構)、WHO(世界保健機関)などとの連携のための人選も既に進んでいます。この健康管理調査のデータには、世界中の研究者が高い関心を持っていますので、大学がきちんと情報を発信していかなければならない。その広報担当の教授も決まっています。これらの活動自体は4月から正式にスタートさせます。 ――健康管理から、放射線被曝に関連した臨床や研究までを取り組む。 研究面では、甲状腺がんの話ばかりに皆が関心を持っていますが、甲状腺がんが問題になることはチェルノブイリ事故で分かったこと。...