1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 「医学部新設は被災地の地域医療崩壊もたらす」

「医学部新設は被災地の地域医療崩壊もたらす」

レポート 2013年2月22日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

岩手医科大学学長の小川彰氏、東北大学医学部長の大内憲明氏、福島県立医科大学学長の菊地臣一氏は2月22日、3氏の連名で、「東北地方に医学部の新設を推進する議員連盟」会長の大島理森氏に、医学部新設は「被災県における地域医療復興・再生のブレーキとなり、被災地の地域医療崩壊をもたらす」とし、切に反対し、慎重な対応を求める要望書を提出した。 岩手医科大学学長の小川彰氏は、「医学部新設は地域医療の復興にはブレーキになる。新設に対しては、徹底的に反対する」と語気を強める。 小川氏はこの時期に要望した理由について、「議連が医学部新設の決議をする予定で議論を進めている。全国医学部長病院長会議としても3月上旬に医学部新設の反対声明を出す予定だが、それでは間に合わないと判断した」と説明。大島氏には要望内容を約30分にわたり直接説明したほか、自民党政調会長の高市早苗氏、文部科学大臣の下村博文氏、厚生労働大臣の田村憲久氏にも要望書を提出した。 大内氏は、「(議連の議論では)医学部を新設すれば、すぐに医師が増えるように考えられているのではないか。医師が一人前になるには10年はかかることを想定していなかったようだ」...