1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 患者自己責任の「選択療養」導入に反対

患者自己責任の「選択療養」導入に反対

オピニオン 2014年3月25日 (火)  桑島政臣(神奈川県保険医協会政策部長)

3月19日朝、規制改革会議が混合診療について、患者と医師の責任で個別に診療行為を決められるように改めるべきとする基本的な考え方をまとめた、とNHKが報道。「選択療養」と呼ぶ「新たな仕組み」を設けるとした。われわれは皆保険制度を形骸化するこの考え方、自己責任による混合診療の野放図な解禁に、断固反対する。併せて執拗に混合診療に拘泥し、「規制緩和」の金看板で、命、健康、安全を守る「ルール」を標的にし、蹂躙し続ける規制改革会議の廃止を強く求める。 所管の規制改革推進室(内閣府)は、同日の当会の照会に、「何もまだまとまっていない」と応じたが、報道はこの間の議論から確度が高く、3月とりまとめ、6月答申のスケジュールとなる。 混合診療は保険外併用療養費の制度で、先進医療や未承認の医薬品・医療機器(=評価療養)、差額ベッド(=選定療養)が厚労省の管理下で現場要望に基づき、認められている。昨年2月の規制改革会議の混合診療解禁の妄言に、田村厚労相が保険外併用療養費の存在を示し、その無理解を是正して以降、同会議は保険外併用療養制度の拡充・拡大、改革を御旗に掲げ、攻勢をかけてきた。 昨秋の公開ディスカッション...