1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 昭和大学病院に見る医療安全文化

昭和大学病院に見る医療安全文化

レポート 2014年5月23日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

4月下旬、国際医療研究センター病院で、脊髄造影検査の際、肝胆道系の造影剤で脊髄造影には禁忌のウログラフィンを誤投与、患者が死亡した医療事故が報道された。「またか……」と思った医療者も少なくないだろう。 昭和大学病院の「最近の医療事故NEWS」。 これは、過去に他の医療機関でも生じている事故。折しも、今国会に“医療事故調”創設の法案が提出されている。今回の事故でクローズアップされたのは、医療安全のためには、原因調査の体制を充実するだけでなく、再発防止策を講じ、医療の現場で周知徹底する重要性だ。医療安全に資する体制作りを、昭和大学病院を例に見ていく。 造影剤投与時、薬剤名を復唱 昭和大学病院が、他の医療機関で何らかの医療事故が起きた時に、職員向けに発行しているのが「最近の医療事故NEWS」。4月25日号で早々に取り上げたのは、その前週の4月19日に報道された、国際医療研究センター病院の医療事故だ。報道内容のポイントを整理した上で、「造影剤に限らず、自分の部署・部門に置き換えて、安全対策の検討をお願いします」と結んでいる。 本NEWSのほか、院内の電子掲示板で注意を喚起するほか、従来から作成...