「東大のリーダーよ、責任を果たす覚悟はあるのか」
レポート
2014年7月19日 (土)
橋本佳子(m3.com編集長)
東京大学医学部医学科の有志は7月18日、特別講演「社会に真摯に向き合うために必要なもの」を企画し、同大を1974年に卒業、現在は亀田総合病院副院長を務める小松秀樹氏が演者として招いた。『医療崩壊』などの著書で知られる小松氏は、「東大の最大の欠点は、国立大学(法人)であること。国の影響を受けて、変化ができないのが最大の難点」と指摘、「強烈な個人」がいないと時代に対応した変化は難しいとし、責任ある立場のリーダーが「コミットメント」し、大学を変革していく必要性を強調した。 「東大だけでなく、日本のどの大学も、大きな問題を抱えている。変化したくない人たちが、変化を阻止している。制度疲労の限界というより、必要な変化ができず、世界の大学から取り残され、日本の大学はガラパゴス化している」と指摘する小松氏は、中国や韓国など近隣諸国の大学からも遅れを取る日本の大学の現状に、強い危機感を呈した。 小松秀樹氏は、1時間30分強にわたって講演。「社会に対するコミットメントのイメージ」として、アレクシ・ド・トクヴィルの『アメリカの民主政治』の一節を引用した。 特別講演を企画した有志は、医学科6年生の岡崎幸治氏ら...
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