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「高血圧学会幹部は謝罪を」、ディオバンのメディア広告で桑島氏

レポート 2014年10月21日 (火)  池田宏之(m3.com編集部)

ディオバンの研究不正事件を受けて、事件が社会的に認知される前から、試験結果に疑問を呈してきた桑島巌氏(臨床研究適正評価教育機構理事長)は10月19日に横浜で開かれた第37回日本高血圧学会総会で、「高血圧治療薬論文不正事件の真相究明再発防止に向けて」と題して講演した。桑島氏は、ディオバンの事件を振り返った上で、問題視されている試験結果を、学会の幹部が、医療者向けの雑誌などで宣伝してきた事実を指摘し、「謝罪が必要」と指摘。さらに、9月下旬に、任期途中で、理事長が交代したばかりの同学会について、幹部を一新して出直す必要性を強調した。 「患者より企業に目を向けている」 京都府立医科大学で実施したディオバンの医師主導臨床研究「Kyoto Heart Study」では、当初、「Ca拮抗薬の対照群と比べて、脳卒中の発生が45%抑制された」などとされて、販売元のノバルティスファーマ社が広告などに利用してきた。結果的に、データの不正操作が疑われ、薬事法違反(虚偽広告)の容疑で、ノバルティス社の元社員が逮捕、起訴されている(『「ノバルティス社に薬事法違反の故意」、厚労省が告発』などを参照)。 この日の講演...