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収縮期150超の降圧治療、猶予は2カ月?

オピニオン 2015年3月8日 (日)  石原藤樹(六号通り診療所所長)

今日はこちら。 今月のBritish Medical Journal誌にウェブ掲載された、高血圧の治療のタイミングと、その予後に与える影響についての論文です。 高血圧を適切に治療することが、心筋梗塞や脳卒中などの予防の意味で、特にそうした病気のリスクの高い患者さんにおいては、意味のある治療行為であることは間違いありません。ただ、どのレベル以上の血圧が、すぐに薬による治療の適応となるのかについては、ガイドラインによっても差があり、新たな知見も続々と発表されているので、必ずしも明確に規定されるような事項ではありません。診療所で健康診断を行ない、上の血圧が150代であったような場合、どのような指導を行ない、どのようなタイミングで薬物治療を開始するべきでしょうか? 日本の「高血圧治療ガイドライン2014」によれば、150代の血圧で特に他のリスク因子がなければ、3か月以内の指導で、まず経過を見る、という方針が示されています。これが160を超えると、1か月以内の指導により140未満に低下しなければ、薬物治療を考慮する、という方針になっています。 それでは、上の血圧が150代の方に、3か月以内に治療...