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「月1週間の勤務」に全国の看護師、南相馬・大町病院◆Vol.1

レポート 2015年3月11日 (水)  成相通子(m3.com編集部)

2011年3月11日に発生した東日本大震災とそれに続く福島第一原発事故は、福島県の医療提供体制に大きな影を落とした。従来の慢性的な医療者不足に加え、震災による病院施設の損壊、病院職員やその家族の避難による離職・休職、立ち入り禁止区域の設定による医療圏の変化、住民の離散や高齢化、避難所暮らしから来るメンタルヘルス問題や運動不足による慢性疾患の拡大など、医療機関とそれを取り巻く状況が大きく変化した。 特に原発事故で大きな影響を受けた福島県沿岸部のいわき市や相双地区を合わせた「浜通り」では、看護師不足が大きな問題になっている。(『「今、一番深刻なのは看護師不足」、南相馬市』『依然看護師不足、地道な努力続く南相馬市』を参照)。今回の連載では、2015年2月26日、27日に行われた、福島県病院協会主催の看護師のための病院見学バスツアーに同行取材し、福島県の看護師不足の実態とその解決策の模索についてレポートする。 月に1週間、福島で勤務 看護師不足が続く南相馬市の大町病院。バスツアーの参加者を職員が歓迎した。 「ジジでもババでもかき集めてこい」。こう猪又義光院長に言われて、看護職不足に立ち向かって...