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「精神科患者の風邪診察を拒否」障がい者調査

レポート 2015年4月6日 (月)  成相通子(m3.com編集部)

福岡市の約40の障がい者関係団体で構成する「福岡市に障がい者差別禁止条例をつくる会」が、3月24日に公表した障がい者の差別に関する体験のアンケート結果が反響を呼んでいる。アンケート結果には、社会生活一般で受けた体験に加え、「風邪のため内科を受診したが、(統合失調症で)精神科に通院していると言ったら診察を拒否された」、「けいれん重積の子供がけがをして病院に行ったら、障がい者は診察していないと言われた」などの福祉や医療現場での暴言や差別的な対応を挙げた回答も多かった。 同会の福祉医療部会長を務める服部美江子氏は、「精神的に落ち込んでいる時に言われる言葉は、特に傷つく。障がい者の側が過敏になりすぎるケースや、医療者の忙しさや厳しさもある。それでも言葉の一つひとつに人として向き合う時の姿勢が必要だ」と語り、人権教育や倫理教育の充実を訴えている。同団体は、この報告書を県や市などに提出し、障害者差別禁止条例の制定を求める予定。 アンケートは、障がい者への差別の実態を明らかにする目的で、昨年4月から7月にかけて福岡市に居住もしくは勤務する障がい者とその家族・関係者を対象に実施。10歳未満から70歳以...