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抗癌剤、月100万円以上の高額負担の懸念も

レポート 2015年4月6日 (月)  成相通子(m3.com編集部)

国立がん研究センター先進医療評価室(室長:藤原康弘氏)が、2016年度の制度化が見込まれる、「患者申出療養(仮称)」の対象となる抗癌剤を予想、そのリストを公開した(詳細は同センターのホームページ『国内で薬事法上未承認・適応外となる医薬品・適応のリスト』)。今年1月末時点の検討で、リストに掲載された抗癌剤は42剤で、大半の薬剤費が1カ月当たり100万円を超える。 国立がん研究センターは、「患者申出療養(仮称)で適用される保険外併用療養制度下では、薬剤費の多くは患者の負担になることが予想される。制度導入でも高額な薬剤費用を負担できる裕福な患者しか制度の恩恵を受けられない可能性が懸念される」と指摘している。 42剤の内訳は、血液領域19剤、皮膚科領域(主に悪性黒色腫)5剤、泌尿器科領域(主に前立腺がん)5剤、骨軟部腫瘍(肉腫)2剤、甲状腺癌2剤、肺癌(非小細胞肺癌)2剤など。肺癌以外の5大癌では、未承認薬は1剤だけだった。薬剤費が判明しているのは35剤で、うち24剤は1カ月当たりの薬剤費が100万円以上(未承認薬は1ドル100円換算)だった。レボロイコボリンカルシウム(1カ月当たり5万200...