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聖マリ、指定医の不正資格申請が常態化か

レポート 2015年4月16日 (木)  成相通子(m3.com編集部)

聖マリアンナ医科大学病院は、同大の勤務医が提出した精神保健指定医資格の申請書類に不正行為があり、厚生労働省が指定医11人とその指導医9人の計20人の資格取消を決めたのを受け、4月15日夜に記者会見した(『聖マリ、20人が指定医取消、精神保健指定医』を参照)。 同病院では、申請に使う症例を使い回している実態があり、学内の調査委員会委員長を務めた同大副理事長の青木治人氏は、会見の冒頭で「精神保健行政の根幹を揺るがす不祥事で、国民の信頼を裏切った。弁解の余地もない」と陳謝した。精神保健指定医の配置で算定できる診療報酬の過去5年分に当たる約170万円についても、返還する意向を示した。 病院長の尾崎承一氏は「医師の倫理教育に落ち度があった」と謝罪し、不正に資格を取得した指定医が判断に関わった医療保護入院(患者の保護者の同意に基づく強制入院)について、患者100人やその家族に個々に謝罪するとともに、第三者の専門家に依頼し、保護入院の医学的妥当性を再検討する方針を示した。措置入院(保護者の同意も得ない強制入院)に不正取得者が絡んだケースはなかった。 「医師を管理する病院としても責任を感じている」と謝...