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がん患者団体の全国組織を設立 - 天野慎介・全がん連理事長に聞く◆Vol.1

インタビュー 2015年5月19日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

この5月、一般社団法人全国がん患者団体連合会(全がん連)が発足した。全国のがん患者団体のネットワーク組織で、参加団体は16団体に及ぶ(2015年5月18日時点)。がん腫ごとあるいは地域別などに、さまざまながん患者団体が活動しているが、横断的な連合体組織の発足はこれまで例がなく、注目される動きだ。 理事長を務めるのは、悪性リンパ腫のサバイバーでもある天野慎介氏。厚生労働省のがん対策推進協議会の副会長も務める天野氏に、全がん連設立の目的や今後の活動予定のほか、患者の立場から見た日本のがん対策の課題などをお聞きした(インタビューは2015年5月15日に実施。計3回の連載)。 ――全がん連発足の背景をお教えください。昨年くらいから、発足に向けた検討を始めたとお聞きしています。 全がん連の理事長を務める、天野慎介氏。 「がん全体に関わる患者団体はないのか」という問いかけは、かねてから行政や政治家、メディアの方から、さらには患者さんからもされてきました。しかし、がんの患者団体全体をネットワーク化する試みは、これまで幾つかありましたが、あまりうまく行かなかったというのが私自身の認識です。 私が理事長...